佐原瑠能の記録

フランスに小包を送るなら航空便が無難

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フランスに親族が住んでいるため、お菓子等を詰めた小包を送ることがある。

送るときにどの方法がベストか比較したことが何度かあるが、航空便が一番無難であるという結論に至った。

手段の比較

フランスに小包を送る手段はいくつかあり、それぞれ特徴がある。
ヤマト国際宅急便はパリ市内にしか送れないので、除く。

  • 2kg以下のサイズが小さい小包
    • 小形包装物(航空便扱い)
    • 国際eパケット(航空便扱い)
  • 2kg超える又は大きい小包
    • 国際小包
      • 航空便
      • SAL便(エコノミー航空便)
      • 船便
    • EMS(国際スピード郵便)
サービス特徴送料
3kg強
1.5kg
目安日数
(通常)
航空便
(国際小包)
食品が送れる7,600円
4,200円
8日
EMS一番早い
食品は送れない
税関が厳しめ
インボイスを書いて出す
7,400円
4,100円
3日
SAL便
(国際小包)
少し安いが遅延リスク
食品が送れる
6,150円
3,850円
15日
船便
(国際小包)
安いが凄く遅い
食品が送れる
3,450円
2,350円
60日〜
国際eパケット
(航空便扱い)
上限が2kg
食品が送れる
オンラインでラベル作成
自宅で印刷してパウチに入れる
スマホからは郵便局で印刷可

2525円
8日
小形包装物
(航空便扱い)
上限が2kg
追跡できない
食品が送れる
情報を表面に直接記入
税関告知書CN22を貼る

2,310円
8日
手段一覧(2020年)

料金の比較

フランスへの送料(2020年現在の金額)を比較する。

2kgまでの小包

大きさの制限は異なるが、全サービスが利用可能な重さの範囲。

大きい荷物・小包

サイズが大きい荷物や、2kg超える小包として送る場合。

2kg超の小包を分割

2kg超の小包を、2kg以下の小包に分割して送ると、理論上は国際小包(航空便)より安くなる可能性がある。ただ、箱のコスト、手間のコスト、箱による追加の重さ、2kgピッタリにはならない等があるため、天秤にかけると微妙なところ。

大きさ・重量の最高限度

フランスの送達条件より。

サービス大きさ重量
最高限度
国際小包(航空便)
国際小包(SAL便)
国際小包(船便)
長さ1.05mまで
長さと横周の合計2mまで
30kg
EMS長さ1.5mまで
長さと横周の合計3mまで
30kg
国際eパケット
(航空便扱い)
小型包装物
(航空便扱い)
長さ14cm〜60cm
幅は9cm以上
長さ+幅+厚さが90cmまで
2kg

※長さと横周の合計=長さ+(高さ+幅)×2

内容品の考慮、禁制品

基本、送れないものは、フランスの禁制品に載っている。

食品を送る場合

食品の入った小包、お歳暮等を送る場合は間違いなく航空便(国際小包、国際eパケット、小型包装物)がベスト。税関がそれほど厳しくなく、届くまでの日数もリーズナブル。

急ぎでなければSAL便もありだが、金額が大きく変わるわけでは無いため、頻繁にかなり重い・大きい荷物を送る場合を除いて航空便を利用する方が無難。

食品が含まれる場合はそもそもEMSとヤマト国際宅急便は禁制品に含まれるため、送っても税関に引っかかると返送される。

過去に送った内容品の例

埼玉から自分が発送して、フランス(département 94)に届いた実績のある内容品。

BARBECUE SAUCE焼肉のタレ
CANDYのど飴
DRIED SEAWEED昆布(だしを取る用)
INSTANT SOUPお湯を入れてスープを作るやつ
JAPANESE SNACKSスルメイカ
イカの燻製
あなごの荒ほぐし
せんべい
(その他お菓子やおつまみ)
KITCHEN TOOL茶筒
MASKマスク
NOODLESうどんの乾麺
RED BEANSあずき
RICE
もち米
RICE CAKE切り餅
RICE CRACKERせんべい
RICE SEASONINGふりかけ
お茶漬け
TEA煎茶
TISSUE PAPERアルコールティッシュ
ウェットティッシュ
内容品の例

船便で真空包装された食品を送る(お米、重い食品)

重いものを定期的に送る場合、船便という選択肢が経済的になる。ただ、船便を利用する場合、小包が届くまで3ヶ月ほど掛かると思ったほうが良い。

食品は賞味期限があり、時間が立つと味が落ちたり、食べれなくなる。そのため、日持ちを伸ばす真空包装(窒素による包装等もある)された食品を送ると良い。真空包装に対応したお店は、通販、専門店さん、農家による直送(ふるさと納税等)等がある。

  • 生のお米(精米)は、小さめの袋に真空包装されたもの(3合のパックから5kgの袋まで、色々選択肢はある)を買って送る。半年は味がそこまで落ちず、未開封で1年持つ。
    • 2〜3合の真空パックは、一度開けたら全部使うため、味が落ちにくい。更に無洗米だと便利だったりする。
    • 5kgの袋は、開封後にしっかり管理をしないと劣化が早いと思われる。そのため、自分は2kgの袋までにしている。2kgの袋を大量にまとめて送るという選択肢でバランスを取っている。
  • 煎茶も同様、真空パックで1年位は持つ。

ラベルの作成

国際郵便マイページサービスで作成

2021年1月1日から、手書きのラベルは非推奨(通関電子データ送信の義務化)となった。一応フランスには手書きでも荷物が届いているが、今後どうなるか分からない。

元々、国際eパケットは自分でラベルを作成する必要があったが、今はEMS、国際小包、小形包装物も、国際郵便マイページサービスを利用してラベルを印刷することができる。

手書きのラベル(非推奨)

手書きのラベルが非推奨でも国際郵便マイページサービスを使わず、従来の手書きラベルで送る場合の注意点。

PERSONAL USEと明記

受取人の個人的消費にあてられることが明らかな場合を除き、すべての商品は、明らかなラテン文字で、かつ、容易に消えないように原産地証明印を押してなければ許されない。

禁制品リストのすべての商品より引用

日本で買ったものを贈る場合、ラテン文字なんか印刷されていないため、受取人の個人的消費のためであることを内容品に明記しておいたほうがスムーズに税関を通る可能性がある。

国際郵便マイページサービスで作成したラベルの場合、既に「No commercial value for customs purpose only.」と書かれている。

自分で記入できるラベル(国際小包の航空便・SAL便・船便や、EMS、小形包装物等)には、先頭行に「FOR PERSONAL USE」と書いておいたほうが良い。

内容品を書ききれない場合

スペース足りず内容品をラベルに書ききれない場合、税関告知書補助用紙(Custom Declarations)を添付して送る。ラベルには「SEE THE ATTACHED DOCUMENT」(添付書類を参照)と記入する。

税関告知書補助用紙は公式のテンプレートを印刷して手書きで記入できるが、手書きが面倒なので自分で同じフォーマットのものを作って内容もパソコンで記入してしまうこともできる。

参考まで、自分が作成した税関告知書補助用紙のテンプレート(Googleスプレッドシート)。

24時間発送できる郵便局(休日や夜も)

(コロナの影響で、営業時間は短縮されている模様。)

24時間営業している郵便局のゆうゆう窓口で海外への発送はいつでも可能。

さいたま市では、さいたま新都心郵便局が24時間発送できる。平日は22時以降に窓口が空いていて、駐車場のチケットを窓口で渡せば駐車料金を無料にしてくれる。

発送履歴の例

通常

2019年12月:航空便で8日〜9日

年末、航空便の小包が届くまで8日〜9日間掛かった。『引受』から『国際交換局に到着』まで2日間、『税関検査のため税関へ提示』や『税関から受領』の状態で2日間掛かった。

若干遅く届いた航空便の小包(2019年12月)

内容はお菓子とモノ。食品のため航空便で送った。

2020年10月:船便で約75日

年末年始をまたいだ割には普通。

若干遅く届いた船便の小包(2020年10月)

内容は真空パックのお米、10kg程度。

新型コロナの影響での遅延

2020年4月:EMSで39日

新型コロナの影響で、EMSの小包が届くまで39日間(約1ヶ月半)掛かった。

発送が一時停止され、『引受』状態のまま順番待ちで、『国際交換局に到着』『国際交換局から発送』になるまで約1ヶ月掛かる。そして、おそらく減便の影響で、日本側『国際交換局から発送』からフランス側『国際交換局に到着』になるまで10日間。その数日後、なんとか無事到着。

遅延したEMSの小包(2020年4月)

内容はマスク1箱とアルコールティッシュ。食品では無いため、EMSで送った。

2020年6月:航空便で29日

新型コロナの影響で航空便の小包が届くまで29日間掛かった。前回の4月(EMS)と比べて少し早くなっているがまだ遅延しているみたい。今回は食品が含まれるため航空便での発送。発送履歴が正しければ日本の国際交換局で17日間保管された後にフランスへ発送。そこからは割と普通の流れ。

遅延した航空便の小包(2020年6月)

内容は食品やマスク、米等。

2020年10月:国際eパケットで17日

遅延した国際eパケット(2020年10月)

内容はマスク、お菓子等。

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佐原 瑠能

佐原 瑠能

さいたま市浦和区在住、2児の父、4人家族で生活。 フランスに約18年住んでいた。