スマホで撮った写真と動画、一眼カメラで撮った写真、アクションカメラで撮った動画等、家族の写真と動画をどこに保存するべきか、2017年に色々な選択肢の中から検討したが、結論としてはCloudサービスを利用するのではなく、家のローカルCloudをQNAPという多機能NASで構築することにした。
家族の写真と動画に必要なストレージ
家族のニーズに対してNASができることと、Cloudサービスができることを比較してみる。
データのストレージ
最低5TBの容量が欲しい
家族では動画を大量に撮る。フルHDの動画を撮っているとどんどん容量を使ってしまう。とはいえ容量によって行動を制限されたくない。そのためひとまず3年後までに使い果たすことは無いであろう5TBが欲しい。
NAS | ✅ HDDを自由に組み合わせられるため、5TBは簡単に実現。 |
Cloud | ✅ Amazon Driveは5TB以上のプランが存在する(ただし高額)。 ❎ iCloudやGoogle One(Google Photos)は2TBのプランまでしかない。3TB超えるストレージのサービスがあまり無い。 |
容量を拡張できるようにしたい
家族では、動画や写真が増えていく一方で減ることは考えられない。いずれ5TBは使ってしまうと思われる。そのため拡張する手段を確保しておきたい。
NAS | ✅ NASを停止せず、空きのドライブベイにHDDの追加と既存HDDを容量が大きいものに交換することができる。別のNASへ移行することができる(同じブランドだとHDDを挿すだけ)。 |
Cloud | ✅ Amazon Driveは30TBまで拡張できる(ただし超高額)。 ❎ そもそも5TB以上の容量に対応しているサービスが少ない。 |
データは消えないようにしたい
保存する写真と動画は大事なデータなため、消えることは絶対に許されない。
NAS | ✅ 対障害性を意識してHDDを構成すれば、たとえHDDが壊れてもNASを停止せず正常に戻せる。 ✅ NASの定期バックアップ機能を利用すれば、万が一の場合でも1日前の状態に戻せる。 |
Cloud | ✅ 大手サービスはサービス終了しない限りまず消えることはないと思われる。 |
データの利用方法
シームレスに保存して欲しい
スマホで撮った写真や動画、パソコンに取り込んだ写真や動画は、自動的に保存されるようにしたい。スマホやパソコンは簡単に機種変更できるように大事なデータから常に開放しておきたい。
NAS | ✅ QNAPやSynology等NASはスマホやMacアプリを提供している。 |
Cloud | ✅ メジャーなサービスはアプリを提供している。 |
スマホやパソコンで閲覧・ダウンロードできるようにしたい
保存した写真と動画は、家でも外からでもアクセスしたいし、スマホやパソコンでダウンロードせず閲覧し、欲しいものを選択してダウンロードできるようにしておきたい。年賀状の編集、印刷、シェアする等でダウンロードすることが考えられる。
NAS | ✅ QNAPやSynology等のNASはアプリを提供している。 |
Cloud | ✅ メジャーなサービスはアプリを提供している。 |
転送は高速に行いたい
写真と動画を閲覧したり検索する際、表示を待たされたり、欲しいものを探すのに時間が掛かってしまう等で諦めてしまったり、ハードルが上がってしまうと意味がない。そのため、高速に転送が可能な環境が望ましい。
NAS | ✅ 家のWi-Fiなら、常に高速。家の外でもNAS側のネットワークがネックになることはあまりない。家ではLANケーブルからも接続は可能で、この場合はネックとなるのはHDDの読み書きの速度だが、それもHDDの台数が多いほどRAIDによって高速になる。 |
Cloud | ❎ 家のネットワークほど高速ではない。制限が設けられているサービスがある。 |
採用したNAS
QNAPとSynologyの多機能NASを検証したが、上に記述した全てのニーズをカバーできている。最終的に好みでQNAPの方をうちは採用した。
QNAPは写真と動画を保存するだけでなく、パソコンの交換をするときのバックアップデータを保存したり、リビングで観る映画の管理をする(所有するDVDやBlu-rayをリッピングして簡単に見れるようにする)等、他にも有効な使い方がある。
2017年〜2020年、QNAP TS-431P(旧NAS)
2017年に購入したQNAP TS-431Pは買い替え(2020年11月)まで止めずに活動していた。2020年からは外部バックアップ用のNASになる。
種類 | TS-431P、メモリ1GB、ドライブベイ数は4。 https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01N2K147Q |
容量 | 約6TB、3TBのHDDを3個、RAID5で構成。 Static Volume。(Snapshotは使用しない。) |
拡張性 | NASを止めずにHDDの追加で9TBまでは簡単に拡張できる。 9TB以上に拡張するには全HDDを1個ずつ交換、又は別のQNAPに移行を検討。 |
対障害性 | RAID5でHDD1個の故障はNASを止めずに交換できる。 毎日、自動的に外部バックアップされるようにスケジュールしてある。 |
NAS→バックアップ先 の同期 | Hybrid Backup Sync を設定し、定期バックアップをスケジュール。 夜中の3時に写真をAmazon Driveストレージ(Prime会員のため無料)に同期(一方向、削除は同期しない)。 夜中の3時に各ユーザーディレクトリと/Multimediaディレクトリを外部NASに全データをバックアップ(一方向、削除も同期する)。 |
スマホ→NAS の同期 | 写真と動画をQfileで同期(一方向、削除は同期しない)。 送信されたファイルをQfilingで/Multimediaディレクトリに夜中の2時に1日に1回移動。 |
Mac→NAS の同期 | MacのQsyncディレクトリに置いたファイルをNASの/home/.Qsyncにリアルタイム同期(双方向、削除も同期する)。 夜中の1時に、Qsync内の予め決めたサブディレクトリの写真と動画をHybrid Backup SyncでMultimediaディレクトリに自動的に1日に1回同期(一方向、削除は同期しない)。 |
スマホからNAS上の写真や動画を閲覧 | Qphoto(iOS/Androidアプリ)で家でも外からでも閲覧できる。欲しいものを選択していつでもダウンロードできる。 /Multimediaディレクトリに置いた写真や動画は他のユーザーも見れる。 |
MacからNAS上の写真や動画を閲覧 | QNAPのPhoto station(家のWi-Fiにアクセス制限したWebアプリ)で閲覧できる。欲しいものを選択していつでもダウンロードできる。 /Multimediaディレクトリに置いた写真や動画は他のユーザーも見れる。 |
その他機能 | リビングで映画やドラマが簡単に見れるようにDLNAとPlex Media Serverを活用。 |
コスト | 本体:約3万円+3万円(HDD3個)。 電気代:約500円/月(約25W)。 |
コストの計算
上の構成のQNAPを3年使ったため、コストは平均約2,166円/月の計算になる。(5年間使っていたら平均約1,500円/月の計算になる。)
QNAPの方がCloudサービスよりできることが多く、パフォーマンスもQNAPの方が高いためあまり比較にならないが、単純にCloudストレージの料金と比較してもQNAPの方が安くなる。例えば、Amazon Drive で 5TB 使うと、年間69,000円するため、コスト的には平均5,750円/月の計算になる。
2020年11月〜現在、QNAP TS-453D(現役)
2020年11月にNASを乗り換えた。理由は3年使ったTS-431Pのドライブベイ3番に不具合が発生するようになりはじめたことと、QuMagieアプリがTS-431PのCPU/メモリでは動作が遅かったため。
種類 | TS-453D、メモリ4GB、ドライブベイ数は4。 https://www.amazon.co.jp/dp/B0897C8XTT |
容量 | 約6TB、3TBのHDDを4個、RAID6で構成。 Static Volume。(Snapshotは使用しない。) |
拡張性 | 容量を上げるには全HDDを1個ずつ、8TBに交換する予定。 |
対障害性 | RAID6でHDD2個までの故障はNASを止めずに交換できる。 毎日、自動的に外部バックアップが行われるようにスケジュールしてある。 |
NAS→バックアップ先 の同期 | Hybrid Backup Sync を設定し、定期バックアップをスケジュール。 夜中の3時に各ユーザーディレクトリと/Multimediaディレクトリを外部NASに全データをバックアップ(一方向、削除も同期する)。 |
スマホ→NAS の同期 | 写真と動画をQfileで同期(一方向、削除は同期しない)。 送信されたファイルをQfilingで/Multimediaディレクトリに夜中の2時に1日に1回移動。 |
Mac→NAS の同期 | MacのQsyncディレクトリに置いたファイルをNASの/home/.Qsyncにリアルタイム同期(双方向、削除も同期する)。 夜中の1時に、Qsync内の予め決めたサブディレクトリの写真と動画をHybrid Backup SyncでMultimediaディレクトリに自動的に1日に1回同期(一方向、削除は同期しない)。 |
スマホからNAS上の写真や動画を閲覧 | Qphoto及びQuMagie(iOS/Androidアプリ)で家でも外からでも閲覧できる。欲しいものを選択していつでもダウンロードできる。 /Multimediaディレクトリに置いた写真や動画は他のユーザーも見れる。 |
MacからNAS上の写真や動画を閲覧 | QNAPのPhoto station及びQuMagie(家のWi-Fiにアクセス制限したWebアプリ)で閲覧できる。欲しいものを選択していつでもダウンロードできる。 /Multimediaディレクトリに置いた写真や動画は他のユーザーも見れる。 |
その他機能 | リビングで映画やドラマが簡単に見れるようにDLNAとPlex Media Serverを活用。 |
コスト | 本体:約6万円。 HDD4個:約4万。(HDD3個は前のNASから引き継ぎ。) 電気代:約500円/月(約25W)。 |
コストの計算
前のNASのHDDを引き継いだため、NAS本体のみを購入。
上の構成のQNAPを3年使った場合、コストは平均約2,444円/月の計算になる。(5年間使えば平均約1,667円/月の計算になる。)
初めてのNASとしてHDD4本含めて買った場合は10万円になるので、少しきつい。HDDが既にあって2台目の購入としてはリーズナブル。
QNAPの利用での考慮
ドライブベイ数
2017年〜2020年現在、NAS向けのHDDブランド Western Digital HDD Red でコスパが良くてCMR書き込み方式でリーズナブルな選択肢が3TBのHDD(WD30EFRX、https://www.amazon.co.jp/gp/product/B008P56QEQ、約1万円)。3TBのHDDをなるべく組み合わせて構成したい。
耐障害性を得るため(パフォーマンスも得るため)、最低でもRAID5を使うとする。
5TBのストレージにするためには3TBのHDDを3個、RAID5で構成する必要がある。そうすると6TBのストレージができ、HDDが1個壊れても、NASを停止せずそのHDDを交換するだけで状態を維持できるようになる。
ドライブベイ数を全部使った状態で容量を拡張する場合、HDDを1個ずつ、全部交換する(RAIDを使う以上、全部のHDDを大きくするまで容量は増えない)必要があるが、HDDのコストを考えると、4個が個人的に許容範囲と思った。
HDD4個での容量の限界を試算してみると、RAID5で8TBのHDDを4個で24TBのストレージになるが、この容量に近づくのは20年ぐらい先になりそう。
外からアクセスする設定(myQNAPcloud)
QNAP の myQNAPcloud > My DDNS 設定でドメインを作成し、そのURLをQfile、Qphoto等のアプリやWebで使用すれば、外からアクセスするときはインターネットを介して接続し、家のWi-Fiで繋がっているときはWi-Fiのまま接続できる。
ディレクトリ構成
うちでは次のディレクトリ構成でデータを保存している。
ディレクトリ | 用途 | 書き込み権限 |
---|---|---|
/homes/各ユーザー | 個人のデータのため | 個人 |
/homes/各ユーザー/iPhone | 個人のスマホ同期のため | 個人 |
/homes/各ユーザー/.Qsync | 個人のQsyncのため | 個人 |
/Multimedia | 全員のデータを置くため | 全員 |
/Public | 一時データを置くため | 全員 |
ボリュームの /Multimedia というディレクトリに全員のデータを置いているが、基本的にこのディレクトリは管理用のユーザー(うちでは「sahara」)でデータを操作している。
Multimediaディレクトリはこのように分けている。
ディレクトリ | 用途 |
---|---|
/Multimedia/写真や動画 /(年または大雑把な時期) /(撮った人の名前) /…/(読み取った物).mp4 /…/(読み取った物).jpg | 家族の写真や動画。 その名前の人が、その年または大雑把な時期に撮った写真と動画。 読み取ったときのディレクトリ名やファイル名をそのまま使っている。 Photo station と Qphoto でアクセスする場所。 |
/Multimedia/映画 /となりのトトロ.mp4 … /Multimedia/その他/映画 (同上) /Multimedia/(個人の名前)/映画 (同上) | リビングで家族や子供が観る映画。 名作でないものや、まだ観ていないけど人気なものは「その他」サブディレクトリに、個人の趣味のものは個人用のサブディレクトリに分ける。 mp4ファイルに埋め込めるmetadataのうち、タイトルとアーティストだけ設定してから上げている。 QNAPのDLNAとPlexでスキャンする。 |
/Multimedia/シリーズ /作品名/Season 00 /作品名 – s00e01 – 劇場版.mp4 /作品名/Season 01 /作品名 – s01e01 – 第1話.mp4 /作品名 – s01e02 – 第2話.mp4 … /作品名/Season 02 /作品名 – s02e14 – 第14話.mp4 … /Multimedia/その他/シリーズ (同上) /Multimedia/(個人の名前)/シリーズ (同上) | リビングで家族や子供が観るシリーズ物(ドラマ、アニメ等)。 名作でないものや、まだ観ていないけど人気なものは「その他」サブディレクトリに、個人の趣味のものは個人用のサブディレクトリに分ける。 Season ディレクトリやファイル名はPlexが認識する形式に合わせ、番号はTheTVDB.comに登録されている通りに合わせる。 QNAPのDLNAとPlexでスキャンする。 |
データの同期
スマホのデータを同期(Qfile)&移動(Qfiling)
iPhoneの写真をQNAPに自動的にアップロードするため、iPhoneにQfileアプリをインストールし、自動アップロードを設定している。
自動アップロードの宛先フォルダーは予め個人のhomeディレクトリに用意したディレクトリ:/home/iPhone 。
Qfile(または閲覧に使うQphoto)に登録するQNAPの情報としてmyQNAPcloud名を指定しておけば、家にいる時は家のWi-Fiを使用し外に居るときは携帯の電波を使用する等、ベストな接続経路を勝手に判定してくれて、シームレスにアクセスができる。
更に、/home/iPhoneに送られたファイルは、Qfilingを使って、画像と動画を1日に1回、/Multimedia/写真や動画/(年)/(名前)に移動されるように設定している。移動して/home/iPhoneのファイルが消されても、iPhoneから再送信にはならない。QfilingのScheduled taskは1人につき1個、次のように設定している。
設定項目 | 値(2020年の写真の場合) |
---|---|
Source Path | /homes/(ユーザー名)/iPhone |
After the filing task is complete | Delete (コピーしたファイルを削除。そうしないとMultimedia側のファイルを削除したとき、次の同期で復活してしまう。) |
Source File Filters | File Name: Include: “2020-“ Modified Date: After: “60” days ago (過去60日以内に同期されたファイルのうち、ファイル名が「年-」を含む。幸いiPhoneから転送した写真や動画はファイル名に日付が含まれている) |
Destination Path | /Multimedia/写真や動画/2020年/(ユーザーのiPhoneの写真や動画用ディレクトリ) |
Destination Folder Structure | Flatten the folder structure (iPhoneの写真はサブディレクトリがない。) |
Destination File Handling | File conflict policy: Overwrite the files Data integrity check: No Naming methods: Keep original filename (同じiPhoneに同じファイルはないはずなので、上書き。) |
Scheduled task | 毎日夜中の2時 |
Macのデータを同期(Qsync)&コピー(Hybrid Backup Sync)
QsyncでMacのディレクトリを、NAS上の/homes/(ユーザー名)/.Qsyncに同期している。Qsyncは気になった設定が2つあったが、次のように落ち着いた。
- スマート削除(標準はOFF、うちはOFFに設定)
新しいファイルをQNAPに送信するが、その後削除したものはQNAP側で削除されない。最初は使っていたが、ファイルの移動は同期したいときがあったり、管理しづらかくて厄介。 - サムネイルの作成(標準はON、うちはOFFに設定)
Mac側でサムネイル画像をQNAPのために作成して送るオプションと認識しているが、大量のデータがある時はMacのメモリを消費して厄介。
更に、/homes/(ユーザー名)/.Qsync/写真や動画バックアップ/(年)にあるディレクトリやファイル(写真と動画)は、ディレクトリ構成をそのまま、/Multimedia/写真や動画/2020年/(ユーザーの読み込んだ写真や動画用ディレクトリ)にコピー(一方向、削除は同期しない)するように、Hybrid Backup Syncのタスクを設定している。
設定項目 | 値 |
---|---|
バックアップ元 | /homes/(ユーザー名)/.Qsync /写真や動画バックアップ/2020年 |
バックアップ先 | /Multimedia/写真や動画/2020年 /(ユーザーの読み込んだ写真や動画用ディレクトリ) |
スケジュール | 毎日夜中の1:00 |
ルール | フィルターあり 含まれるファイルの種類 ✅ 写真 ✅ 動画 |
外部Cloud/NASに自動バックアップ(Hybrid Backup Sync)
様々なCloudサービス、外部のNAS、または本体の別ディレクトリに、QNAPの指定ディレクトリを同期(一方向、双方向が選択可能)できる。
うちはAmazon Prime会員のため、画像をAmazon Driveにバックアップできるのだが、2021年4月30日から、NASから直接はバックアップできなくなった。
現在は /Multimedia/写真や動画 にあるデータ、個人フォルダのデータを夜中の3時に、バックアップ用のNASにバックアップしている。
リビングで観る映画やドラマのライブラリ
所有している DVD や Blu-ray Disc を Leawo Prof. Media等のリッピングソフトウェアでリッピングし、QNAPに保存しておけば、リビングのテレビ(またはPlayStation等、DLNAかPlexがインストールできるデバイス)で簡単に再生することができる。
DLNA機能はQNAPに搭載されている DLNAメディアサーバー があるが、Plex Media Server というアプリ(要インストール) のDLNA機能(インストールしたら標準でON)を使うこともできる。(うちは両方ONにしてある。)
DLNA メディアサーバー
DLNA は コントロールパネル > アプリケーション > DLNA メディアサーバー で 設定できる。
スキャンするディレクトリは Multimedia Console > コンテンツ管理 > DLNA で設定できる。うちでは次のディレクトをスキャンするように設定している。
- /Multimedia/映画/
家族やこどもが観る映画。 - /Multimedia/シリーズ/
家族やこどもが観るシリーズもの。 - /Multimedia/その他/
サブディレクトリ:映画、シリーズ。
名作というわけではないが家族やこどもと観れるもの。 - /Multimedia/(個人の名前)/
サブディレクトリ:映画、シリーズ。
個人の趣味のもの。
Plex Media Server
QNAPのアプリ Plex Media Server をインストールし、適切に設定すると、映画のタイトルや画像を自動的に設定してくれる機能や、ドラマやアニメ等のシリーズ物のシーズンとエピソードを検出してくれる機能が利用できる。
うちのQNAPのライブラリは次のように設定している。
ライブラリ名 | 映画 |
ライブラリの種類 | 動画 |
フォルダ | /share/Multimedia/映画 /share/Multimedia/その他/映画 /share/Multimedia/(個人の名前)/映画 |
スキャナー | Plex Movie Scanner |
エージェント | Plex Movie |
ライブラリ名 | シリーズ |
ライブラリの種類 | テレビ番組 |
フォルダ | /share/Multimedia/シリーズ /share/Multimedia/その他/シリーズ /share/Multimedia/(個人の名前)/シリーズ |
Seasons | Hide for single-season series (シーズン01しかない場合はシーズンを非表示) |
エージェント | TheTVDB |
シリーズの動画のメタデータが正しく表示されるためには、Plexのファイル名やディレクトリ構成のルールに従い、更にシーズン番号、スペシャル番号、エピソード番号等はTheTVDB.comに合わせる必要がある(エージェントがTheTVDBのため)。
Plex Media Server を入れると、DLNAデバイスではなく、Plex再生アプリをインストールしたデバイス(iPhoneやMac等)で再生できる。リモートアクセスも可能だが、各動画ファイルが3GB〜5GBもあるため、うちはリモートアクセスはOFFにしている。
エンコード設定(リッピング時)
動画のトランスコードをQNAPで行うとCPUとメモリを消費してしまうため、辛い。ファイルをそのまま再生できる形式で保存することがベストと思われる。(例:h.264 / aac の mp4等。)
DVD や Blu-ray Disc をリッピングする際、うちで使っているエンコード設定。
Video Codec | H.264 |
Resolution | Original |
Bitrate | DVD:2,500 Kbps Blu-ray:5,000 Kbps |
Frame rate | Original |
Aspect ratio | Original |
Audio Codec | AAC |
Bitrate | 192 Kbps |
Sample rate | 48,000 Hz |
Channel | Stereo |
メンテナンス
2020年11月18日、HDD1台交換
HDD1台にが勝手に切断してしまう不具合があり、再度接続してRAID再構築しても繰り返し切断してしまう不具合が発生した。そのため、同じ3TBのHDDを購入して交換。
NASをシャットダウンせずHDDを交換し、表面的には何もなかったかのような状態。RAID5再構築は約8時間掛かった。
壊れたHDDはギリギリ保証期間内だったため、Western Digital のRMAに送った。ゆうパックで2020年11月19日に発送した。次の和訳の住所を使った。
〒108-0022 東京都港区海岸3-29-1 三菱倉庫株式会社 有明営業所 芝浦C号倉庫 WD RMA受付 様 03-5442-2081
念の為、サイト上にあった英語版:
Mitsubishi Logistics Corporation Ariake Branch, Shibaura C-Warehouse 29-1, Kaigan 3-chome, Minato-ku Tokyo, Japan, 108-0022 WD RMA receiving
2020年12月1日に同じ3TBの交換用HDDがマレーシアからの荷物で届いた。思ったより早いし、包装がしっかり。余ったディスクはバックアップ用に使う予定。
ただ、残念ながら、原因はHDDの故障というよりは、NASのドライブベイ3番が週に1回の頻度でHDDから切断してしまう不具合が発生するようになった模様。
2020年11月29日、QNAPの乗り換え
今まで使っていたQNAPのTS-431Pをバックアップ用に回し、メインQNAPとして新しく買ったTS-453Dをセットアップ。
HDD3個を旧NASから取り出してそのまま新NASに指して起動したところ、何もせず起動だけはできた。ただし、設定は色々とおかしくなっているため、次のような作業が発生した。
- Control Panel > Backup / Restore > Restore to Factory Default にある Reset Settings で設定をすべてリセット(ユーザーも消える)。
- NAS上の各種アプリケーションの設定はやり直す。
- ユーザーを作り直し、NASにsshで接続し、ファイルの所有者のユーザーIDを修正する。
find path -user 123 -print0 | xargs -0 chown username:everyone
- 旧NASで使っていたライセンスは無効化し、割り当てを修正するかライセンスを作り直し。
- MacのQsyncは設定を作り直す。(パスワードを変更した場合、作り直さないと何故かエラーになるバグ。)
- iPhoneのQfileやQphotoの設定を作り直す。
2020年12月19日、RAID5からRAID6に移行
HDDが1個余ったことと、やはり大事なデータのため、RAID6に移行。次に容量増やすときは8TBのHDDを使用する予定(相場が変わっていなければ)。
RAID6へのmigrationは約4日掛かったが、移行中もNASは利用できた。rebuildと違って非常に長かったが無事移行を完了。
2021年1月頃、SMB(Samba)の共有ディレクトリに接続できない問題
今までMacBookでNASの共有ディレクトリを接続する際、smb://… アドレスsmb://username:@nas_ip/shared_dir を使っていたのだが、突然このアドレスでは接続できなくなった。
色々試した結果、cifs://username:@nas_up/shared_dir で接続することができたのがヒントとなった。Macからの接続において、cifs://…とsmb://…の違いは、cifs://… はSMBv1を強制すること。どうやら、一部のSMBのバージョンではMacから接続できない模様。
ファームウェアの更新が影響しているかもしれないが、NASとMac、どっちの問題かは分からない。NASの設定でSMBのバージョンを限定することができるため(Network & File Services > Win/Mac/NFS > Microsoft Networking > Advanced Options > Supported SMB versions)、その設定を使いSMBのバージョンをSMB 1とSMB 2に制限したら、smb://… アドレスでもMacから接続できるようになった。
2021年3月、Amazon Driveが非対応になり利用中止
うちはAmazon Prime 会員になっているため、無料で写真をAmazon Driveにアップロードすることができる。
今までNASから直接 Amazon Drive へ写真をアップロードし、バックアップとして使っていたのだが、2021年4月30日以降、Amazon Driveのサービスの改悪により、NASから直接データを送る機能が使えなくなった。
そのためHybrid Backup Syncに設定していた、Amazon Driveへの写真の定期バックアップの設定を削除した。
これによりデータのフルバックアップは、メインNASからバックアップ用NASのバックアップのみとなる。
2023年1月〜進行中、全HDD(4台)を交換
容量の80%以上使ってしまったため、拡張することに。
月に1台のペースで、1台ずつ、WD Red Plus の 8TB のHDDに交換。1台平均2.4万円。
- 旧HDD:WD30EFRX(3TB)
- 新HDD:WD80EFZZ(8TB)
1台の再構築に約6時間掛かった。
一番古いHDDは4年半(40,611 時間)活動していたが、全く問題なく、APMが有効なままで Load Cycle Count は 30,923と余裕すぎる。10年以上持ちそうでちょっと勿体無い。